近年、未経験からIT業界へキャリアチェンジしたいと考える方が増えているようです。
そうした人たちの中には基本情報技術者※を取ったほうが良いのか？と、悩んでいる方もいるかもしれません。実際、自分もIT業界未経験だったので、少し考えた時期がありました。
結論から言うと、「基本情報技術者の資格は無くても良いが、あった方が転職で有利な場合もある。」です。
この記事では、これらの理由と、IT業界未経験者がとるべき行動について説明します。
※参考：独立行政法人情報処理推進機構（IPA） https://www.jitec.ipa.go.jp/
基本情報技術者が企業から評価される点
基本情報技術者は、企業へ”良い印象”を与えるための一助となってくれます。
至極あたりまえの話ですが、応募を受ける企業からすれば、IT業界未経験者を採用することは大きなリスクです。未経験者を育てていく時間とお金という”教育コスト”は、場合によっては回収するのに1年以上かかるからです。したがって、企業側は、書類選考・面接・ポートフォリオの評価等のプロセスを通じて、応募者のポテンシャルを可能な限り見極め、今後IT業界で活躍できるのかを慎重に判断します。
こうした中で、基本情報技術者の資格は、”IT業界で働きたい！”という意思を企業へ伝えるための武器になります。資格を取得しているという客観的事実に加え、資格取得で努力したエピソードを通じて、採用担当者にあなたの「本気度」を伝えることが可能だからです！
実際、僕が採用してもらった時に、面接官から基本情報技術者を取得していることをすごく評価してくれました。
一方で、基本情報技術者は技術力を保証するものではない
基本情報技術者は、ITに関する幅広い知識が問われる資格です。例えば、ネットワークの知識といった技術的な面から、マネジメントの知識という業務面の知識まで様々です。
ただ、知識があるからといって、業務で活躍できるかと言われると、そうではないと思います。
例えば、実際のプロジェクトにおいては、課題や問題を共有するためのコミュニケーション能力であったり、コードを読むだけではなく実際に記述する必要があったりと、この資格試験だけでは図りきれない能力が求められる場合がほとんどだと思います。
この点こそが、IT業界経験者から「基本情報技術者は取得しても意味がない」と、言われてしまう所以であると思います。
結論：基本情報技術者は時間があれば取得して損なし!
IT業界未経験者の場合、基本情報技術者は時間があれば取得しておきましょう。持っておいて損はありませんし、取得するか悩む時間がもったいないです！
ただし、もしポートフォリオをまだ作成していないならば、ポートフォリオの作成を優先したほうがよいでしょう。（あなたの技術力を直接的に示せるので。）
ちなみに僕が基本情報技術者の取得に用した期間は4ヶ月程度です。
3ヶ月は書籍（基本情報技術者の教本と、Javaの入門書）を読んで、残り1ヶ月は過去問で苦手な分野に注力して対策しました。
参考までに、僕が使った書籍を以下に紹介しておきます。
教本①（試験の勉強）栢木先生の基本情報技術者教室 (情報処理技術者試験)
簡単な説明で解説がわかりやすかったです。Amazonのレビューを読む限り、この本を使って合格された方も多いという印象です。これから勉強する方にとってはベストな選択ではないかと思います。
教本②（言語の勉強）Java：スッキリわかるJava入門
僕は基本情報技術者の選択科目でJavaを選んだので、この本でJavaの勉強をしました。ちなみに面接でもJavaを選んだことを伝えると結構褒めてくれました。（面接官によるかもしれませんが笑）
本書では、RPGゲームの作成に例えてJavaを学ぶことできます。プログラミングの勉強を進めていくと、「インスタンス」とか「オブジェクト」とか「クラス」とか、とにかく横文字が多いので眠くなりがちです。その点、本書は楽しく読み進めることができるので、特におすすめできる一冊です笑
上記の２冊に加えて試験対策として重要なのは過去問です。
過去問は、IPAでもダウンロードできますが、基本情報技術者試験ドットコムの基本情報技術者過去問道場※を活用することがおすすめです。スキマ時間に過去問をトライできるし、学習履歴の管理もできるので、利用しない手はありません。
※参考：基本情報技術者試験ドットコム – 基本情報技術者過去問道場 https://www.fe-siken.com/fekakomon.php
今回の記事は以上になります。
なお、「ITパスポート」という下位互換の資格もありますが、こちらはより難易度が低い資格ですので肩慣らしに丁度良いかもしれませんが、逆に言えば企業からはあまり評価されないと思います。転職に有利な資格取得を目指すのであれば、最低でも基本情報技術者レベルをオススメします。
それでは。
